あのね、
vol.6 2004/01/17
牛乳パックの紙すきで、はがきを作る
自転車をこいで発電して、音楽を聴く
竹と小刀で、自分だけの箸を作る
人がすっぽり入るくらい、おおきなしゃぼん玉を作る
2003年秋、学祭。
Global Eyesが出店した「環屋(わっかや)」の4つの企画が、
伝えたいこと。
♪ You don’t need a reason let it all go on and on what a day to take to a wild child - Wild Child
今日は「子ども(Children)」の話。
一月の3連休に「環境教育ネットワーク・千刈ミーティング」に学生スタッフとして参加して、そこでスタッフの方の子どもに出会いました。生まれて5ヶ月になる赤ちゃん、人なつっこい笑顔の兄弟、お母さんの足にくっついて歩く2才の女の子・・・。
あお向けになって私の人さし指をにぎっていた赤ちゃんの手は小さくて、すごくかわいかった。けれど、そこには赤ちゃんの弱々しさなんてものはありませんでした。まだ歩かない足は力強く動いて、ふたつの透き通った目はしっかりと私の目を見つめていました。
どんどこまち(この町はしまです。でも電車ははしでほかのところとつながっています車もおなじです)
男の子が「あのね、これ、この町の名前。」と見せてくれた看板には、「どんどこまち」の文字。ロビーのじゅうたんの上に展開された、一枚のダンボールの上に町が作られていました。立体的な電車のホーム、電車の通るトンネル、笑っている顔の描かれた信号機、水色のビル。大きな荷台のついたトラック。魚の泳ぐ池。それらの全部が、会場にあったダンボールと、カラーペンやクレヨンから生まれていました。
ひとつひとつ、町のものを説明してくれながら、その手はもう次の新しいものを作るために動いています。「この町は島なんだけど、となりの町とつながってて、行ったりできるの。」たしかにどんどこ駅の看板を見ると、両隣の駅の名前がちゃんと書かれています。そこに形としては表れていないけれど、その子の意識の中には、どんどこまちのある島と、橋や道路でつながっている次の駅や町が、当たり前に存在しているのでした。
この子たちはクリエイターなんだな、と私はすっかりうれしくなりました。何もないところから、思い思いに自分たちの自由な街を作り出す、そのとどまることのない創造力に感嘆させられて。じつは子どもが遊ぶのには、大人によって作られてしまったおもちゃや遊び場がなくてもいい。最低限の道具と、時間を忘れて自由に遊べる環境があればいいんだ、とこの間まで、自分も子どもだったのに、あらためて気付かされました。
環境を将来の子どもたちに伝えようと、試行錯誤で動きはじめた大人たち。その一方で、子どもたちは待ってくれない。時とともに、思いを抱いて育っていく。
「あのね、」に耳を傾けて、「すごいね。」と気持ちを返すことの大切さ。環境教育とはなんなのか、はっきりとは知らずに飛び込んだ4日間だったけれど、ひとりひとりの子が、楽しいこと、うれしいこと、気付くこと、伝えること、育てることのヒントを、たくさん教えてくれました。
One of my favorite artist: 小林一茶(!)
誰にもわかりやすく、すとん、と心の中に入ってくる言葉と感性。そしてなによりも、一茶が子どもに、生き物にむける目は、限り無くやさしい。
這へ笑へ 二つになるぞ けさからは
我と来て遊べや 親のない雀
長い間とじこめられていた冬の生活もやっと終わった。雪がとけて待望の黒い土が見えはじめるのを待ちかねて、子供たちが村一ぱいに遊びまわる。こんなに子どもがいたのかと驚くほどだ。(一茶・七番日記)
雪とけて 村一ぱいの子ども哉
゜。 ゜。 ゜。 ゜。 ゜。 ゜。
エコトバから、エココロを。
Live a life with the sense of wonder.
春、来々。
。゜ 。゜ 。゜ 。゜ 。゜ 。゜。
Ref. 環境教育(Environmental Education)
人と自然のつながりを、知識としてだけでなく経験を通して学ぶ。ということじゃないかと、私は思っています。日本に紹介されて30年、普及にはまだまだ遠いEEの定義はむずかしい。近年では環境への関心の高まりに伴い、子どもからお年寄りまで、幅広い世代で行われるようになりました。
環境教育ネットワーク・千刈ミーティングは、関西の環境教育のネットワークづくりをめざして、毎年1月に行われています。環境教育に取り組んでいる人、これから始める人、学校の先生、NGOや企業で働く人、20代の学生・・・と約100人の様々な参加者が千刈キャンプに集まります。そして2泊3日の間に、スライド上映や基調講演、ワークショップやネットワークタイムを通して、出会い、発見、話し合い、気付き、学ぶ。時に和やかに、時に真剣に。互いの話は尽きなくて、夜更けまで続くこともありました。今年も総合政策学部から環境NGO Global EyesとiEARN国際会議Youth Summitのメンバーが、学生スタッフとして当日のお手伝い&参加しました。
(句の表記と解説・・・旺文社古語辞典から引用)
"Energy-making at Wakka-ya." photo by maya
牛乳パックの紙すきで、はがきを作る
自転車をこいで発電して、音楽を聴く
竹と小刀で、自分だけの箸を作る
人がすっぽり入るくらい、おおきなしゃぼん玉を作る
2003年秋、学祭。
Global Eyesが出店した「環屋(わっかや)」の4つの企画が、
伝えたいこと。
♪ You don’t need a reason let it all go on and on what a day to take to a wild child - Wild Child
今日は「子ども(Children)」の話。
一月の3連休に「環境教育ネットワーク・千刈ミーティング」に学生スタッフとして参加して、そこでスタッフの方の子どもに出会いました。生まれて5ヶ月になる赤ちゃん、人なつっこい笑顔の兄弟、お母さんの足にくっついて歩く2才の女の子・・・。
あお向けになって私の人さし指をにぎっていた赤ちゃんの手は小さくて、すごくかわいかった。けれど、そこには赤ちゃんの弱々しさなんてものはありませんでした。まだ歩かない足は力強く動いて、ふたつの透き通った目はしっかりと私の目を見つめていました。
どんどこまち(この町はしまです。でも電車ははしでほかのところとつながっています車もおなじです)
男の子が「あのね、これ、この町の名前。」と見せてくれた看板には、「どんどこまち」の文字。ロビーのじゅうたんの上に展開された、一枚のダンボールの上に町が作られていました。立体的な電車のホーム、電車の通るトンネル、笑っている顔の描かれた信号機、水色のビル。大きな荷台のついたトラック。魚の泳ぐ池。それらの全部が、会場にあったダンボールと、カラーペンやクレヨンから生まれていました。
ひとつひとつ、町のものを説明してくれながら、その手はもう次の新しいものを作るために動いています。「この町は島なんだけど、となりの町とつながってて、行ったりできるの。」たしかにどんどこ駅の看板を見ると、両隣の駅の名前がちゃんと書かれています。そこに形としては表れていないけれど、その子の意識の中には、どんどこまちのある島と、橋や道路でつながっている次の駅や町が、当たり前に存在しているのでした。
この子たちはクリエイターなんだな、と私はすっかりうれしくなりました。何もないところから、思い思いに自分たちの自由な街を作り出す、そのとどまることのない創造力に感嘆させられて。じつは子どもが遊ぶのには、大人によって作られてしまったおもちゃや遊び場がなくてもいい。最低限の道具と、時間を忘れて自由に遊べる環境があればいいんだ、とこの間まで、自分も子どもだったのに、あらためて気付かされました。
環境を将来の子どもたちに伝えようと、試行錯誤で動きはじめた大人たち。その一方で、子どもたちは待ってくれない。時とともに、思いを抱いて育っていく。
「あのね、」に耳を傾けて、「すごいね。」と気持ちを返すことの大切さ。環境教育とはなんなのか、はっきりとは知らずに飛び込んだ4日間だったけれど、ひとりひとりの子が、楽しいこと、うれしいこと、気付くこと、伝えること、育てることのヒントを、たくさん教えてくれました。
One of my favorite artist: 小林一茶(!)
誰にもわかりやすく、すとん、と心の中に入ってくる言葉と感性。そしてなによりも、一茶が子どもに、生き物にむける目は、限り無くやさしい。
這へ笑へ 二つになるぞ けさからは
我と来て遊べや 親のない雀
長い間とじこめられていた冬の生活もやっと終わった。雪がとけて待望の黒い土が見えはじめるのを待ちかねて、子供たちが村一ぱいに遊びまわる。こんなに子どもがいたのかと驚くほどだ。(一茶・七番日記)
雪とけて 村一ぱいの子ども哉
゜。 ゜。 ゜。 ゜。 ゜。 ゜。
エコトバから、エココロを。
Live a life with the sense of wonder.
春、来々。
。゜ 。゜ 。゜ 。゜ 。゜ 。゜。
Ref. 環境教育(Environmental Education)
人と自然のつながりを、知識としてだけでなく経験を通して学ぶ。ということじゃないかと、私は思っています。日本に紹介されて30年、普及にはまだまだ遠いEEの定義はむずかしい。近年では環境への関心の高まりに伴い、子どもからお年寄りまで、幅広い世代で行われるようになりました。
環境教育ネットワーク・千刈ミーティングは、関西の環境教育のネットワークづくりをめざして、毎年1月に行われています。環境教育に取り組んでいる人、これから始める人、学校の先生、NGOや企業で働く人、20代の学生・・・と約100人の様々な参加者が千刈キャンプに集まります。そして2泊3日の間に、スライド上映や基調講演、ワークショップやネットワークタイムを通して、出会い、発見、話し合い、気付き、学ぶ。時に和やかに、時に真剣に。互いの話は尽きなくて、夜更けまで続くこともありました。今年も総合政策学部から環境NGO Global EyesとiEARN国際会議Youth Summitのメンバーが、学生スタッフとして当日のお手伝い&参加しました。
(句の表記と解説・・・旺文社古語辞典から引用)
"Energy-making at Wakka-ya." photo by maya
by ekotoba
| 2004-01-17 15:31
| エコトバ。
一葉の写真に、生活と自然のことばを添えて届けます。
by エコトバ。
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