路地裏や。

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隣は何を待つ猫ぞ。



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おばあちゃんでした。

―猫、足を止める。路地の先を見つめる。
―着物のご婦人が、一歩一歩、ゆっくりと歩いてくる。

「お先、どうぞー。」 (猫、道をゆずって) 
「あぁ、すんませんなぁ。どうも、ありがとぅ。」 (おばあちゃん、お辞儀) 
「ええて、かまへんよ。」
「ほな、失礼しますー。」
「はい、さいなら。」

・・・という会話が、交わされたかどうかはわかりません。
ただ、ここは月島なので、両者は江戸弁だったはず。


5月の始、友達と、路地がたくさん残る町を訪れました。古くて新しい商店街を歩きながら、道の横手に現れる、路地の入り口ひとつひとつに心が動きました。

明るくて、緑がたくさん、トンネルみたいに遠くまで続いているように見えるから とても惹かれるけど、その場所の持つ雰囲気に、踏み込むことを少しためらう。

誰でも通れるはずの道でも、路地になると、そこはバケツや、自転車、植木鉢に使ったスコップに囲まれた空間。そこの人たちの生活の匂いがしていて、お互いに顔馴染みである人たちの足跡がある。

余所者だけど、そんな場所へ少し勇気を出して入ってみる。そうしたらわくわくした。車道に面した街路樹なんかよりもずっと健康的に青々と育つ植木鉢の緑は、それを置いた人の個性を出しながらも、家並みと調和していて、うれしくなった。

建物が密集して、自分の庭が持てない環境でも、人は緑と暮らすことを求めて道に花を、草木を置いていく。それは家々の目隠しにもなり、家並みの一体性をも創り出す。車も通れないような狭い道、家の屋根は低く、道までじゅうぶん、日の光がさす路地だからこそ、できたこと。

こうして人は自然の再現を行う。遠い昔、遥かな記憶に残るかつての住まいを、何かのかたちで側に置いている。


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とうきょうの縁側① 路地[ろじ]

家の軒と軒の間にある狭い道。道端には植木鉢が置かれてあり、道でありながら、周辺に住む人々、共有の庭としての役割を持つ。風に揺れる洗濯物の下を、歓声とともに子供たちが駆け抜け、猫は昼寝をくりかえす。夏には水が撒かれ、軒先に吊るした風鈴の鳴る音が路地を渡る。しかし家の多くが木造であることとその密集性から、関東大震災(1923)では、路地の焼失率は9割に上った。

路地裏[ろじうら] 表通りに面していない場所。また路地の奥。一歩足を踏み入れると、そこは記憶のどこかに在る日常の空間。


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        エコトバから、エココロを。

a roji-ura-life with the sense of wonder!!

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"roji-ura-neko" photo by maya at Tsukishima Roji, May 2005.
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by ekotoba | 2005-06-03 23:48 | とうきょうの縁側。 | Trackback | Comments(1)
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Commented at 2005-06-04 17:10
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